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後輩諸君!拝啓先輩!

小樽商大の思い出

1984年卒 海野 格(ラグビー部、応援団、智明寮、石原ゼミ)

40年ほど前、千葉県の高校を卒業後、浪人生活を経て小樽商大に合格した直後、父から「知人の息子が小樽商大の先輩だから、挨拶がてら小樽の様子を聞いてくれば良い」と言われ、丸の内に勤務する先輩を訪ねました。3月中旬、指定された18時に先輩の勤務先を訪ねた私は、ご挨拶もそこそこに八重洲の「小樽」という店に連れて行かれました。そこには卒業2~3年目の智明寮、ラグビー部、応援団の若手OBの方々が10名ほど待っておられ、その場で私の智明寮入寮、ラグビー部入部が決まりました(私は高校時代ラグビー部でした)。応援団だけはあまり良いイメージがなかった(「嗚呼!!花の応援団」の影響?)ため固辞しましたが、結局は入学後入団することになります。大学に入ったら「一人暮らししたい」とか「やるなら軽めのスポーツが良いな」と思っていたのですが、10人の先輩に飲みながら(浪人していたので、この時点で二十歳を超えていました)寮の住みやすさや大学ラグビーの楽しさを熱く語られ、希望とは真逆の「寮での共同生活」で「体育会系ラグビー部」と言うレールに乗ってしまいました。

こうして意に反する形でスタートした大学生活でしたが、結果として大変充実したものとなりました。そのベースとなったのは、小樽商大が小規模大学で教職員や学生の人数が少ないため、お互いの距離感が近く、親密な人間関係が築き易かったと言うことだと感じます。ここで築いた関係は、40年たった今でも続いています。

智明寮では1年目~6年目(多分4年生)、大学院生の100人強が先輩、後輩入り交じった2~3人毎の相部屋で共同生活を送っていました。私は4年目、3年目、1年目(私)というメンバー構成で、先輩とも非常に親しい関係で付き合うことができました(「もちろん親しき仲にも礼儀あり」です)。この経験は就職後上司や部下と付き合う上で非常に役立ちました。今でも当時の寮生や更に上の代の先輩まで含めて10期程度の幅の寮生OB20~30人ほどで集まり「智明寮OB会」を開催しています。私の代で入寮停止となったため、常に最若輩として参加していますが、大変楽しい集まりで、最後は肩を組んで「智明寮寮歌」、「若人逍遥の歌」を歌い、小樽商大と今は無き智明寮にエールを送っています。

このような関係はラグビー、応援団でも同じで、寮の人間関係が学内だったことに加え、対戦相手とも交流を深めていました。ラグビー部では酪農学園大のOBと飲んだりゴルフをしたりといった関係が続いています。応援団でも数年前に復活した対面式を契機に対面式に合わせて北大のOBと札樽間を夜間行軍すると言うイベントをやったりしています。こういった人間関係を持てたことは、小樽商大で得た大きな財産であり、今後も大切にしていきたいと思います。

最後に一つ。OBの一人としてラグビー部の後援会や北大との対面式で現役や若手OBの方にお会いすることがあります。当然その手の会合の最後は肩を組んで「若人逍遥の歌」を歌うことになるのですが、ここ数年、現役、若手OBの方で「若人逍遥の歌」を歌えない方が多いのが残念でなりません。「若人逍遥の歌」は60年以上歌い継がれており、80歳の大先輩から30前の若手OBまで肩を組んで共に歌うことで小樽商大の関係者だと認識し合う共通言語だと思います(ラグビー日本代表が全員で「君が代」を歌い、その意味を知ることで国籍や人種の違いを乗越えてワンチームとなったように)。以前本稿で土橋眞人君(1989年卒、ラグビー部、応援団)が『「若人逍遥の歌」は商大生の絆』と書かれていましたが、その通りだと思います。

今は廃刊になった小樽商大の広報誌「ヘルメス・クーリエ」No.27(2010年11月刊)の「商大に歌い継がれるふたつの歌」との記事の中で、『「若人逍遥の歌」は(中略)小樽近隣を散策・逍遥する若者の目に映る四季の推移を歌う。春の風景に始まり、(中略)凍てつく冬で締めくくる。そこには「オタル」「オタモイ」の地名(中略)が詠み込まれていて、間違いなく小樽商大の逍遥歌となっている。逍遥する若者はもちろん小樽商大の学生である。』との記載があります。また、同号に「若人逍遥の歌」を作曲された宮内泰先輩(1958年卒)が、『何時か、後輩諸君の「生」の合唱を、それも混声合唱で、聞いてみたいものだと念じている。』と寄稿されています。

「若人逍遥の歌」の継承をどこかで途切れさせてしまったことは、我々OBの責任です。どうすれば復活するのか明確な手立ては思い浮かびませんが、近い将来小樽商大関係者全員で「若人逍遥の歌」を歌える日が来ることを願いつつ、本稿を終わらせていただきます。

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智明寮OB会で寮歌を謡う
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